アイルランドの認定リスト「ILEP」の2026年末終了予定とTrustEd Irelandへの移行が語学留学に与える影響

アイルランドの認定リスト「ILEP」、2026年末に終了予定|TrustEd Irelandへの移行と語学留学への影響|業界リサーチ

調査基準日:2026年10月6日|対象:アイルランドの留学生受け入れ資格(ILEPからTrustEd Irelandへの移行)と、90日を超える語学留学の在留要件

アイルランドの品質保証機関QQI(Quality and Qualifications Ireland)は2026年8月5日、語学学校5校に国の品質認証「TrustEd Ireland」の使用を初めて認めたと発表しました。同じ発表で、EU・EEA・スイス以外の学生を受け入れるための現行リスト「ILEP(Interim List of Eligible Programmes)」は、第2回申請の審査結果を発表するまで運用し(2026年末予定)、その後は終了するとしています[1]。

日本国籍者はアイルランドへの入国にビザは不要ですが、90日を超えて学ぶ場合は在留登録が必要で、対象はILEPまたはTrustEd Irelandのリストに載ったコースに限られます[4][5][7]。本記事では、移行スケジュールと25週以上の語学留学の要件を、QQI・ISDの一次資料で整理します。ILEPの終了時期は「予定」で、確定日は公表されていません。

この記事のポイント

  • 制度移行:QQIは2026年8月5日に語学学校5校をTrustEd Irelandとして初認定。ほかの語学学校の判断は2026年第4四半期の予定。ILEPは第2回申請の結果発表(2026年末予定)まで運用し、その後終了[1]
  • 日本人への影響:ビザは不要でも、90日を超える就学には在留登録(初回€300)が必要。対象は両リストの掲載コースのみで、語学は25週以上・週15時間以上・出席率85%以上。在留許可は1コース最長8か月[4][5][6]
目次

発表内容と移行スケジュール

QQIは、TrustEd Irelandの認証を受けた学校とコースを新しい「TrustEd Ireland Authorised Providers: List of Eligible Programmes」に載せ、このリストがILEPに代わって、入管当局(ISD:Immigration Service Delivery)が学生ビザや在留許可を判断する基準になると説明しています。認証校は、QQIが管理する学習者保護基金への拠出も義務になります[1]。

ISDも、ILEPは新規の学校を受け付けておらず(最終更新は2025年6月20日)、掲載校は基準を守る限りILEPの運用終了まで受け入れを続けられる、終了後はTrustEd Irelandの認証校だけがEEA域外の学生を受け入れられる、と案内しています[3]。

ILEPからTrustEd Irelandへの移行スケジュール
日付出来事区分出典
2025年3月21日ILEPの基準を更新確定ISD[3]
2025年6月20日ILEPの最終更新。以後、新規の学校は受け付けない確定ISD[3]
2025年9月1日TrustEd Irelandの第2回申請窓口を開始(ILEP終了前の最後の申請機会)QQIの案内QQI[2]
2026年1月高等教育機関28校がTrustEd Irelandを取得確定QQI[1]
2026年8月5日語学学校5校が初認定(Bridge Mills Galway Language Centre、Emerald Cultural Institute、International House Dublin、Liffey College、Patrick’s English Academy)確定QQI[1]
2026年第4四半期語学学校・高等教育機関の追加の審査結果予定QQI[1]
2026年末第2回申請の結果発表。その後ILEPは運用終了予定(確定日は未公表)QQI[1]
ILEP終了後TrustEd Irelandの認証校・掲載コースだけがEEA域外の学生を受け入れ可能方針ISD[3]、QQI[1]

QQIの語学学校向けページには「ILEP終了までに2年間の移行期間」との記載も残っており、8月5日の発表(2026年末予定)と表現が異なります。本稿は最新の8月5日発表を基準にしています[1][2]。

日本人の語学留学(90日超)への影響

日本はアイルランドのビザ免除国です[7]。ただしISDは「ビザが不要な人を含め、すべてのEEA域外の学生は、90日を超えて滞在する場合に初回登録が必要」とし、登録料を€300としています[5]。90日を超えて学ぶ場合はILEPまたはTrustEd Irelandリストのコースを選ぶ必要があり、ISDは「同じコースが両方のリストに載ることはないため、両方を確認するように」と案内しています(2026年9月22日更新)[4]。

90日を超える語学留学の主な要件(日本国籍の場合)
項目内容(出典付き)
入国時のビザ不要(日本はビザ免除国)[7]
90日超の在留登録必要。初回の登録料は€300[5]
対象コースILEPまたはTrustEd Irelandリストの掲載コース。両方のリストを確認[4]
語学コースの条件25週以上(7か月以内に実施)、休憩を除き週15時間以上、平日9〜17時の時間帯に週4日以上の対面授業、合計375時間以上[6]
在留許可の期間1コースにつき最長8か月(4週間の休暇と修了試験の期間を含む)。語学は最長3コース・計2年まで[5][6]
出席・修了試験出席率85%以上と、認められた修了試験の受験が次の在留許可の条件[5][6]
アルバイト(Stamp 2)学期中は週20時間、休暇期間(6〜9月、12月15日〜1月15日)は週40時間まで[5]
資金ビザが不要な人は、登録時に資金の証明を求められる[5]
学習者保護すべての学校に義務。入学許可書に保護の種類を明記[5]

出典:ISD学生向けFAQ[5]、ISD英語プログラム基準(2025年3月21日版)[6]、ISD対象コースページ[4]。ワーキングホリデー制度での渡航は別の在留資格で、本表の対象外です。

実務上は、申し込み時点でILEPに載っている学校でも、その学校がTrustEd Irelandの認証を得られないままILEPが終われば、新たな受け入れはできなくなります[1][3]。終了時点で在学中・入学予定の学生に適用される経過措置は、本稿時点でQQI・ISDの資料から確認できていません。

現時点で未確認の事項

次の点は、確認した一次資料に記載がないか、公表待ちのため断定できません。

  • ILEPが終了する確定日(QQIは「2026年末予定」)
  • 2026年第4四半期にTrustEd Irelandを取得する語学学校
  • ILEP終了時に、認証を得られなかった学校の在学生・入学予定者に適用される経過措置
  • TrustEd Irelandリスト上の語学コースの要件が、ILEPの基準(25週・週15時間・出席率85%)から変わるかどうか

2026年10月10日追記:語学学校2校のILEP除外と高等裁判所の判断

判決原文によると、アイルランドの語学学校Erin College(ダブリン・コーク)とLimerick Language Centre(リムリック)の除外手続きは、ビザが下りなかった学生への返金が期限内に行われなかったことを中心に進められ、7月24日の不服申立て判断でILEPからの除外が維持されました。両校は高等裁判所に除外の一時停止を求めましたが、裁判所は9月16日にこれを認めませんでした(The Irish Times、2026年10月9日)。9月16日の判断は、司法審査の審理中に除外の効力を停止するかどうかについてのもので、除外決定の適法性についての最終判断ではありません(高等裁判所判決[2026]IEHC 668、段落2~7・74~75、DOCX)。Limerick Language Centreは除外を受けて9月に閉校を発表し、学習者保護を通じた転校手続きを案内しています(Irish Examiner、2026年9月21日)。除外手続きと裁判所の判断は判決原文でも確認しています。LLCの閉校と転校手続きは、学校声明を紹介した報道に基づきます。申し込み前にISDのページで掲載状況を確認し、入学許可書に書かれた学習者保護の内容を控えておくと安心です。

学生・エージェントの確認事項

留学エージェント経由・学校との直接契約のどちらでも、次の点を書面で確認しておくと安全です。

状況別の確認先
状況まず確認すること主な確認先(一次資料)
2027年以降の長期語学留学を検討中学校がTrustEd Irelandを取得済みか。ILEPとTrustEd Irelandの両方のリストを確認し、いずれかに対象コースが掲載されているかQQI・trustedireland.ie、ISD対象コースページ[1][4]
ILEP掲載校にすでに申し込み済み入学許可書に学習者保護の種類が明記されているか。ILEP終了後の扱いを学校に書面で確認ISD学生向けFAQ[5]
Stamp 2で在学中出席率85%・修了試験・在留期限。制度移行後の対象コース掲載状況を学校に書面で確認ISD学生向けFAQ[5]
90日以内の短期留学在留登録は不要。ILEP・TrustEdの要件は90日を超える就学が対象ISD[4][5]

窓口・要件は更新されることがあります。上記は2026年10月6日時点で確認した案内です。

よくある質問

ILEPはいつ終わりますか?

QQIの2026年8月5日の発表では、第2回申請の審査結果を発表するまで運用し(2026年末予定)、その後終了するとしています。確定日は公表されていません。QQIの別ページには「2年間の移行期間」との記載も残っているため、最新の発表で確認する必要があります。

日本人はビザが不要なのに関係ありますか?

関係があります。ビザが不要でも、90日を超えて学ぶ場合は在留登録(初回€300)が必要で、対象はILEPまたはTrustEd Irelandリストのコースに限られます。語学コースは25週以上・週15時間以上などの条件があります。

通っている学校がTrustEd Irelandを取れなかったらどうなりますか?

QQIは、ILEPの終了後は認証のない学校が新たにEEA域外の学生を受け入れられなくなるとしています。在学中の学生に適用される経過措置は本稿時点で確認できていません。学校に書面で確認し、入学許可書の学習者保護の記載も確認してください。

TrustEd Irelandの認証校はどこで調べられますか?

QQIのtrustedireland.ieと、ISDの対象コースページ(TrustEd Ireland Providersの一覧とILEPの一覧)で確認できます。ISDは同じコースが両方に載ることはないとして、両方の確認を求めています。

出典・確認日

  1. QQI「QQI announces the first English Language Education Providers authorised to use TrustEd Ireland Quality Mark」(2026年8月5日)。確認日:2026年10月6日。語学学校5校の認定、2026年1月の高等教育28校、第4四半期の判断予定、ILEPは第2回申請の結果発表(2026年末予定)まで運用、学習者保護基金。
  2. QQI「I am an English language education provider」。確認日:2026年10月6日。第2回申請窓口(2025年9月1日開始)、ILEPは2026年の第2回窓口完了後に終了、「2年間の移行期間」の記載。
  3. ISD「Interim List of Eligible Programmes (ILEP)」(2026年2月6日更新)。確認日:2026年10月6日。ILEPは新規受付終了、基準更新2025年3月21日、最終更新2025年6月20日、終了後はTrustEd認証校のみ。
  4. ISD「A third-level course or a language course」(2026年9月22日更新)。確認日:2026年10月6日。90日超の就学はILEPまたはTrustEdリストのコース、語学は25週以上、両リストの確認。
  5. ISD「Frequently asked questions for students」(2025年3月31日更新)。確認日:2026年10月6日。ビザ不要者を含む90日超の登録、登録料€300、語学は最長3コース・2年、出席85%・修了試験、就労週20/40時間、資金証明、学習者保護。
  6. ISD「English Language Programme Criteria」(2025年3月21日版、PDF)。確認日:2026年10月6日。25週以上・7か月以内、週15時間以上、平日9〜17時に週4日以上、375時間以上、在留許可最長8か月、出席85%。
  7. Citizens Information(アイルランド政府の公的情報機関)「Visa requirements for entering Ireland」。確認日:2026年10月6日。ビザ不要国の一覧に日本を掲載。

公開情報の表示は調査後に変わることがあります。本ページは記載した確認日のQQI・ISD資料に基づきます。ILEPの終了時期は予定であり、確定日は公表されていません。

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