調査基準日:2026年10月6日|対象:ニュージーランド移民局(INZ)の卒業後就労ビザの変更(Short-Term Graduate Work Visaの新設、Post-Study Work Visaの対象拡大)と在学中の就労時間
ニュージーランド移民局(INZ)は、卒業後の新しい就労ビザ「Short-Term Graduate Work Visa(短期卒業生ワークビザ)」の申請受付を2026年11月16日(月)に始めます。同じ日から、Post-Study Work Visa(PSWV)の対象を、学士を持つレベル7グラジュエート・ディプロマの修了者にも広げます[1][2]。
INZは2026年5月29日に両制度の導入を予告し、9月10日に申請開始日と条件を公表しました[3][1][2]。本記事では、発表日と申請開始日を分け、コースのレベルごとに使える就労ビザを整理します。英語コース(語学学校)だけの留学は、どちらの卒業後ビザの根拠にもなりません。
この記事のポイント
- 短期卒業生ワークビザ:2026年11月16日に申請開始。NZQCFレベル5〜7の資格(NZで24週以上フルタイム)を持ち、PSWVの対象外の人に6か月のオープンワーク。英語・ファンデーション・ブリッジング資格とmicro-credentialは対象外です。学生ビザの失効から3か月以内に申請、NZ$5,000以上の資金、1回限りで延長不可[1]
- PSWVの対象拡大:11月16日から、レベル7のグラジュエート・ディプロマを全期間フルタイムで修了し、学士(NZ・海外を問わず、取得時期も不問)を持つ人もオープンワークのPSWVの対象。期間は学修期間分で最長1年。PSWVは1人1回[2]
- 語学のみは対象外:英語・ファンデーション・ブリッジングの資格は短期卒業生ワークビザの対象外。在学中の就労は2025年11月3日から週25時間まで(語学コースは24教育週以上などの条件付き)[1][5][6]
発表内容と日付
今回の変更は、5月の予告と9月の詳細発表の2段階で公表されています。申請受付はどちらのビザも11月16日からで、INZのオンライン申請システム(enhanced Immigration Online、ADEPT)を使います[1][2][3]。
| 項目 | 内容(出典付き) |
|---|---|
| 最初の発表 | 2026年5月29日。短期卒業生ワークビザの新設とPSWVの対象拡大を予告[3] |
| 詳細の発表 | 2026年9月10日。申請開始日と条件を公表[1][2] |
| 申請開始 | 2026年11月16日(月)。いずれもenhanced Immigration Online(ADEPT)で申請[1][2] |
| 在学中の就労時間(別の制度) | 2025年11月3日から週20時間→25時間。同日以降に発給された学生ビザが対象。20時間の条件のままのビザは条件変更(NZ$325)か新しい学生ビザの申請が必要[6] |
出典:INZ(2026年9月10日の発表2件[1][2]、5月29日の発表[3]、2025年の就労時間の発表[6])。短期卒業生ワークビザの手数料と審査期間は、9月10日の発表に記載がありません。
短期卒業生ワークビザの条件
短期卒業生ワークビザは、6か月の間に仕事を探し、必要に応じて雇用主の認定に基づく就労ビザ(Accredited Employer Work Visa)へ移るための期間と位置付けられています[1]。
| 要件 | 内容 | 注記 |
|---|---|---|
| 対象の資格 | NZQCFレベル5〜7 | 英語・ファンデーション・ブリッジング資格、micro-credentialは対象外。PSWVの対象になる資格も対象外。別資格からの単位移行・既修得学習の認定分は24週の学修期間に算入されない[1] |
| 学修期間 | NZで24週以上のフルタイム就学 | 在学中の人も申請の対象[1] |
| 申請期限 | 学生ビザの失効から3か月以内 | INZの例:学生ビザが2026年8月16日より前に失効した人は、11月16日の受付開始時点で対象外[1] |
| 資金 | NZ$5,000以上 | [1] |
| 健康 | 滞在予定期間に応じて健康診断書・胸部X線 | [1] |
| 就労の条件 | 6か月のオープンワーク。雇用契約または業務委託に限る | 事業の経営は不可[1] |
| 回数 | 1人1回。延長も不可 | PSWVを取得したことがある人も対象外[1] |
| 家族 | パートナーの就労ビザ、子どもの扶養学生ビザのスポンサーにはなれない | 訪問者ビザでの帯同は個別に確認[1] |
| NZ政府奨学金の受給者 | 外務貿易省またはEducation New Zealandの書面による承認が必要 | [1] |
| 取得後の再進学 | 学士、または元の資格より上のレベルでPSWVの対象となる課程なら学生ビザを再申請できる | [1] |
出典:INZ「New Short-Term Graduate Work Visa launching on 16 November 2026」(2026年9月10日)[1]
コースのレベル別に見る就労ビザ
どのビザが使えるかは、NZで学ぶコースのレベル(NZQCF)と期間で決まります。11月16日以降の扱いを、INZの案内に沿って整理しました[1][2][4][5]。
| 学ぶコース | 在学中の就労 | 卒業後のビザ | 注記 |
|---|---|---|---|
| 英語コースのみ(語学学校) | 24教育週以上・フルタイム・2年以内の英語試験結果などの条件を満たせば週25時間まで | 短期卒業生ワークビザ・PSWVとも対象外 | 英語の資格は短期卒業生ワークビザの対象外[1][5] |
| NZQCFレベル4以下の資格 | レベル4以上のフルタイム課程などは週25時間まで | 短期卒業生ワークビザは対象外(レベル5〜7が要件)。PSWVは対象資格リスト掲載の資格のみで、関連職種に限定 | [1][4][5] |
| レベル5〜6(ディプロマなど)、NZで24週以上フルタイム | 週25時間まで | 対象資格リスト掲載ならPSWV(関連職種に限定)。それ以外は短期卒業生ワークビザ(6か月) | [1][4] |
| レベル7のグラジュエート・ディプロマ | 週25時間まで | 学士あり:PSWV(オープン、学修期間分・最長1年)。学士なし・リスト掲載:PSWV(職種限定)。学士なし・リスト外:短期卒業生ワークビザ | 学士ありの扱いは11月16日から。全期間フルタイム、単位認定の利用は不可[2] |
| レベル7の学士、NZで30週以上フルタイム | 週25時間まで | PSWV(オープン、学修期間と同じ期間) | [4] |
| レベル8(ポストグラデュエート・ディプロマなど)、30週以上 | 週25時間まで | 対象となるPostgraduate Diplomaを30週以上フルタイムで修了した場合、PSWV(1年)の対象になり得る | [2][4] |
| レベル9〜10(修士・博士)、30週以上 | 週25時間まで。研究型の修士・博士は時間制限なし | PSWV(3年) | [4][5] |
出典:INZ[1][2][4][5]。PSWVの期間は「レベル8以下は学修期間と同じ(教育機関が確認)」「修士・博士は3年」。PSWV・短期卒業生ワークビザとも、過去に取得したことがある人は対象外。在学中の就労条件は個々のビザの条件で確認が必要です。
日本からの留学で注意すること
語学学校だけで学ぶ場合、卒業後の就労ビザにはつながりません。短期卒業生ワークビザは英語・ファンデーション・ブリッジングの資格を除外しており、PSWVは学位レベル(レベル7以上)か、対象資格リストに載った資格が前提です[1][4]。
レベル5〜6のディプロマなど専門課程で学ぶ人は、修了後に6か月の就労期間を得られる可能性が出てきます。ただし申請は学生ビザの失効から3か月以内で、1回限りです。修了日・学生ビザの期限・就職活動の時期を逆算しておく必要があります[1]。
学士を持つ社会人が1年程度のグラジュエート・ディプロマで学ぶ場合、11月16日以降はオープンワークのPSWV(最長1年)を得られる可能性があります。学士は海外で取得したものでもよく、取得時期の制限もありませんが、単位認定(クロスクレジットや既修得単位の認定)を使った場合は対象外です[2]。
ワーキングホリデービザでの就労・就学は別の制度で、本記事の対象外です。
現時点で未確認の事項
次の点は、確認した一次資料に記載がないか、公表待ちのため断定できません。
- 短期卒業生ワークビザの申請手数料と審査期間(9月10日の発表に記載なし)
- 両ビザの詳細な運用指針(INZは5月の発表で、詳細は開始時期が近づいたら公表するとしていた)[3]
- PSWVの対象資格リストの今後の改定
- 11月16日より前に修了した人について、「学生ビザ失効から3か月以内」以外の経過措置の有無
在学生・出願予定者の確認事項
留学エージェント経由・学校への直接出願のどちらでも、次の点を確認しておくと安全です。
| 状況 | 確認すること | 根拠 |
|---|---|---|
| レベル5〜7の課程を修了予定 | 学生ビザの失効日。失効から3か月以内に申請できるか。NZ$5,000以上の資金 | INZ[1] |
| 学士を持ちグラジュエート・ディプロマへ進学予定 | 全期間フルタイムか。単位認定を使わないか。学士の証明書と成績証明書 | INZ[2] |
| 語学学校のみで留学予定 | 卒業後の就労ビザは対象外。在学中の就労は24教育週以上などの条件を確認 | INZ[1][5] |
| 20時間の就労条件の学生ビザを保有 | 25時間にするには条件変更(NZ$325)か新しい学生ビザの申請 | INZ[6] |
| 過去にPSWVを取得したことがある | PSWV・短期卒業生ワークビザとも対象外 | INZ[1][2] |
上記は2026年10月6日時点で確認したINZの案内です。11月16日の受付開始前後に詳細が更新される可能性があります。
よくある質問
- 短期卒業生ワークビザはいつから申請できますか?
-
2026年11月16日(月)からです。INZは2026年5月29日に導入を予告し、9月10日に申請開始日と条件を公表しました。申請はenhanced Immigration Online(ADEPT)で行います。
- 語学学校に通った期間は対象になりますか?
-
対象になりません。英語・ファンデーション・ブリッジングの資格は除外されています。NZQCFレベル5〜7の資格を、NZで24週以上フルタイムで学んだことが条件です。
- 修了後すぐに申請しないといけませんか?
-
学生ビザの失効から3か月以内に申請する必要があります。INZは、学生ビザが2026年8月16日より前に失効した人は、11月16日の受付開始時点で対象外になると例示しています。
- PSWVと短期卒業生ワークビザは両方取れますか?
-
PSWVを取得したことがある人は短期卒業生ワークビザの対象外で、PSWVも1人1回です。一方、短期卒業生ワークビザの取得後に、学士や元の資格より上のレベルでPSWVの対象となる課程へ進む場合は、学生ビザを再申請できます。
- 在学中は週何時間働けますか?
-
2025年11月3日から、条件を満たす学生は学期中に週25時間まで働けます。20時間の条件のままのビザは、条件変更(NZ$325)か新しい学生ビザの申請が必要です。語学コースは24教育週以上・フルタイムなどの条件があります。
出典・確認日
- INZ「New Short-Term Graduate Work Visa launching on 16 November 2026」(2026年9月10日)。確認日:2026年10月6日。11月16日申請開始、6か月のオープンワーク、レベル5〜7・24週以上、英語等除外、NZ$5,000、失効から3か月以内(8月16日の例)、1回限り、家族、再進学。
- INZ「Post-Study Work Visa eligibility extended from 16 November 2026」(2026年9月10日)。確認日:2026年10月6日。レベル7グラジュエート・ディプロマ+学士、全期間フルタイム、単位認定不可、最長1年、PSWVは1人1回、ポストグラデュエート・ディプロマ1年・修士3年の例示。
- INZ「New and updated post-study work visa options」(2026年5月29日)。確認日:2026年10月6日。両制度の予告、PSWV取得歴のある人は対象外、詳細は開始時期が近づいたら公表。
- INZ「Staying to work after finishing your study」。確認日:2026年10月6日。レベル7以上・30週以上でオープンワーク、学位未満は対象資格リスト・関連職種、レベル8以下は学修期間と同じ期間、修士・博士3年。
- INZ「Working on a student visa」。確認日:2026年10月6日。在学中週25時間、レベル4以上のフルタイム、語学コースは24教育週以上などの条件、研究型修士・博士は時間制限なし。
- INZ「Upcoming changes to student visa work rights」。確認日:2026年10月6日。2025年11月3日から週20時間→25時間、条件変更の手数料NZ$325。
- INZ「Short-Term Graduate Work Visa」。確認日:2026年10月6日。対象資格、24週以上のフルタイム学修、micro-credential除外、単位移行・既修得学習認定の扱い、申請期限、資金、過去のビザ歴、事業経営不可を確認。
公開情報の表示は調査後に変わることがあります。本ページは記載した確認日の資料に基づきます。手数料・審査期間など未公表の事項は本文で分けています。

