アイルランドの最低賃金、20歳以上は2027年に時給€14.94へ(79セント引き上げ、低賃金委員会は1月1日からを勧告)

アイルランドの最低賃金が2027年に時給14.94ユーロへ引き上げられることを伝える業界ニュースのサムネイル|業界リサーチ

調査基準日:2026年10月9日|対象:アイルランドの全国最低賃金(National Minimum Wage)の2027年の引き上げと、留学・ワーキングホリデー中にアルバイトをする人への関係

アイルランド政府は2027年度予算で、全国最低賃金を時給79セント引き上げると発表しました(企業・観光・雇用省、2026年10月7日)[1]。政府の諮問機関である低賃金委員会(Low Pay Commission)は、時給€14.15から€14.94へ、2027年1月1日から引き上げるよう勧告していました[2]。

現在の最低賃金は2026年1月1日からの時給€14.15です[3]。本記事では、引き上げの内容と時期、年齢別の減額率、学生のアルバイトに関わる就労時間の上限を整理します。

この記事のポイント

  • 引き上げ額:時給79セント(政府の予算発表)[1]
  • 金額と時期:低賃金委員会は€14.15→€14.94(約5.6%増)を2027年1月1日から勧告[2]
  • 現在:2026年1月1日から時給€14.15(20歳以上)[3]
  • 年齢別の減額:20歳未満の全国最低賃金には、成人額の70〜90%の年齢別最低額がある。政府は見直しの判断を先送り[2][3]
  • 学生の就労時間:Stamp 2の学生は学期中週20時間、休暇中週40時間まで[4]
目次

変更内容の要点

アイルランドの全国最低賃金(2026年10月9日時点)
項目現在(2026年1月1日〜)2027年の引き上げ後適用日対象・例外
全国最低賃金(20歳以上)時給€14.15時給€14.94(79セント増)2027年1月1日(低賃金委員会の勧告)個人事業主である近親者に雇われる人や、法定の技能見習いなどは対象外[1][2][3]
19歳€12.74(90%)公表なし(減額率の仕組みは継続)—[2][3]
18歳€11.32(80%)公表なし(減額率の仕組みは継続)—[2][3]
18歳未満€9.91(70%)公表なし(減額率の仕組みは継続)—[2][3]

2027年の年齢別の金額は、政府・労働関係委員会(WRC)の公表を確認できていないため記載していません。現在の減額率(70%・80%・90%)をそのまま当てはめた金額を公式の数字として扱わないでください[2][3]。

対象になる人と対象外のケース

労働関係委員会(WRC)は、ほとんどの従業員が最低賃金の対象になると説明しています。対象外は、雇用主が個人事業主(sole trader)である場合に、その配偶者や親などの近親者として雇われる人、1967年職業訓練法または1987年労働サービス法にいう技能見習いなどです[3]。最低賃金の計算には基本給のほか、シフト手当や一部の食事・宿泊の提供分などが含まれ、含まれないものもあります[3]。

学生の滞在許可であるStamp 2で学ぶ非EEA国籍の学生は、雇用許可なしで、学期中は週20時間、休暇中は週40時間まで働けます。休暇の期間は6月〜9月と、12月15日〜1月15日です[4]。語学学校の認定リストILEPの見直しについてはアイルランドの認定リスト「ILEP」の2026年末終了予定とTrustEd Irelandへの移行、アイルランドの学生ビザの審査状況は英国の学生ビザ申請が2026年9月は71,600件で前年同月比約10%減、アイルランドの学生ビザ審査は6月22日受付分までで整理しています。

いつから適用されるか

  • 2026年10月6日:低賃金委員会の年次報告書(2027年の最低賃金の勧告を含む)が公表[2]
  • 2026年10月7日:企業・観光・雇用省が、2027年度予算で最低賃金を79セント引き上げると発表[1]
  • 2027年1月1日:低賃金委員会が勧告した引き上げの開始日[2]

引き上げを正式に決める法的な手続き(大臣の命令)の公表は、10月9日時点で確認できていません。同じ発表で政府は、2029年までに「生活賃金」へ移行する期限を取りやめるとしています[1]。

公式案内で確認しておきたいこと

アイルランドで働く・働く予定の人の確認事項
確認すること確認先理由
20歳以上の場合、2027年の適用開始後の時給が新しい最低賃金以上になっているか給与明細・雇用主低賃金委員会が勧告した新しい最低賃金[2]
年齢別の減額の対象か(20歳未満)WRCの案内20歳未満は減額の仕組みがある[3]
学生の就労時間の上限を守っているか移民局(ISD)の案内学期中週20時間、休暇中週40時間まで[4]
最低賃金が払われていない場合の相談先WRCWRCの調査官に調査を依頼できる(WRC公式案内)

本記事は公表資料の内容を整理したもので、個別の雇用条件についての助言ではありません。

よくある質問

2027年からの最低賃金はいくらですか?

政府は時給79セントの引き上げを発表し、低賃金委員会は€14.15から€14.94への引き上げを2027年1月1日から勧告しています。

19歳でも€14.94もらえますか?

現在は20歳未満に減額の仕組みがあり、19歳は最低賃金の90%です。低賃金委員会は廃止を勧告しましたが、政府は判断を先送りしています。2027年の年齢別の金額は公表を確認できていません。

学生の滞在許可(Stamp 2)で週に何時間まで働けますか?

移民局は、学期中は週20時間、休暇中(6月〜9月と12月15日〜1月15日)は週40時間までとしています。

出典と更新履歴

  1. 企業・観光・雇用省(DETE)「Budget 2027 delivers €1.3 billion for Enterprise, Tourism and Employment」(2026年10月7日)。確認日:2026年10月9日。最低賃金の79セント引き上げ、2029年の生活賃金の期限の取りやめ。
  2. 企業・観光・雇用省「Low Pay Commission Annual Report 2026」(2026年10月6日公表)。確認日:2026年10月9日。€14.15から€14.94への引き上げ(2027年1月1日から)の勧告、約5.6%、年齢別の減額の扱い。
  3. 労働関係委員会(WRC)「National Minimum Wage」。確認日:2026年10月9日。2026年1月1日からの最低賃金と年齢別の金額、対象外の人、計算に含まれるもの。
  4. 移民局(Immigration Service Delivery)「Student Permission」。確認日:2026年10月9日。Stamp 2の学生の就労時間の上限と休暇の期間。

規則や案内の表示は調査後に変わることがあります。本ページは記載した確認日の資料に基づきます。

更新履歴

  • 2026年10月9日:初版作成。最低賃金の引き上げを政府発表と低賃金委員会の勧告に分け、年齢・適用除外と学生の滞在許可の条件を整理
  • URLをコピーしました!
目次