オーストラリア学生ビザ、2026年10月2日から国内申請・家族帯同を制限|ワーホリ2・3年目の抽選制は発表段階

オーストラリア学生ビザ、2026年10月2日から国内申請・家族帯同を制限|ワーホリ2・3年目の抽選制は発表段階|業界リサーチ

調査基準日:2026年10月5日|対象:オーストラリアの学生ビザ(subclass 500)・学生保護者ビザ(subclass 590)、ワーキングホリデー(subclass 417・462)

オーストラリアは2026年10月2日、学生ビザ(subclass 500)の国内申請制限をワーキングホリデー(417・462)などにも拡大し、家族を申請に含める条件を厳格化しました[4][6]。現在保有する学生ビザへの影響はなく、進学・修了のための延長や既存家族の継続には例外があります[2]。ワーホリ2年目・3年目の抽選制は導入方針が発表されていますが、2026年10月5日時点で開始日・登録方法の公表は確認できていません[7][8][9]。

本記事では、オーストラリア内務省の案内ページ・ファクトシート、連邦法令登録簿の改正規則・説明書・告示、内務大臣のメディアリリースと演説記録をもとに、すでに施行されているルールと発表されただけの政策を分けて整理します。

この記事のポイント

  • 10月2日から対象拡大:ワーホリ(417・462)などからの国内申請が新たに制限された。観光(600)、ETA(601)、eVisitor(651)、卒業生(485)などの従来の制限も継続している[6][12][13]
  • 施行済み:学生ビザ保持者が次の学生ビザを申請する場合も原則として国外申請となり、国外で許可を受ける必要がある。修了までの12か月以内の延長、上位のAQFレベルへの進学など6つの例外がある[2][3]
  • 家族の同時申請を制限:博士課程、DFAT・国防省の派遣、外国政府の全額奨学金、対象国籍などに例外がある。すでに学生ビザに含まれている家族も条件を満たせば継続できる。ビザ取得後の家族追加申請(subsequent entrant)はできない[2][3]
  • 経過措置:2026年10月2日より前に提出された申請は、提出時のルールで審査される[1][2]
  • 発表段階(本記事では施行を未確認):ワーホリ2年目・3年目の抽選制(上限は2年目4万5,000人、3年目5,000人)。地方就労の要件は変わらず、満たした人が抽選に参加する仕組みと説明された。1年目(初回)のビザは抽選の対象として示されていない[7][8]
目次

施行済みと発表段階の区別

学生ビザの変更は、改正規則(F2026L01347)と、国内申請できない人を定める告示「LIN 26/102」(F2026L01348)によって法令として施行されています[4][6]。ワーホリの抽選制は大臣の発表と演説で示されたもので、内務省のワーホリ最新情報ページ(2026年9月23日更新)にも開始時期や登録方法は載っていません[9]。

変更・発表の状態一覧(2026年10月5日時点)
項目状態開始日・時期根拠
他の一時ビザ保持者の国内申請制限の対象拡大施行済み2026年10月2日改正規則・LIN 26/102[4][6]
学生ビザ保持者の次の学生ビザは原則国外申請施行済み2026年10月2日改正規則・内務省ページ[3][4]
国外申請が必要な人は国外で許可を受ける施行済み2026年10月2日改正規則(clause 500.411)[4]
家族の同時申請の制限・後からの追加の廃止施行済み2026年10月2日改正規則・内務省ページ[3][4]
ワーホリ2年目・3年目の抽選制(上限4万5,000人・5,000人)発表段階(本記事では施行を未確認)未公表大臣メディアリリース・演説[7][8]
ワーホリ申請の処理期間(平均約3か月)内務省が運用として案内—内務省ワーホリ最新情報[9]
卒業生ビザ(485)の家族帯同制限発表段階(本記事では施行を未確認)未公表大臣演説[8]
観光ビザへの「No Further Stay」条件の付与発表段階(本記事では施行を未確認)未公表大臣メディアリリース[7]

「本記事では施行を未確認」は、調査基準日時点で対応する法令や内務省の告知を本記事の範囲で確認していないことを示します。

国内申請ができないビザ

2026年10月2日以降、オーストラリア国内から学生ビザを申請できるのは、対象のビザを持ち、かつ例外に当てはまる人に限られます[3]。次のビザを本人または家族として持っている人は国内で学生ビザを申請できず、内務省は「例外はない」と明記しています[3]。国外から申請し、許可を受けるときも国外にいる必要があります[2][4]。

国内から学生ビザを申請できないビザ(subclass)
subclassビザ名対象今回の変更
400Temporary Work(Short Stay Specialist)全ストリーム10月2日から追加
403Temporary Work(International Relations)Domestic Worker(外交・領事)ストリームのみ従来から対象
407Training全ストリーム10月2日から追加
408Temporary Activity全ストリーム10月2日から追加
417Working Holiday(ワーキングホリデー)全ストリーム10月2日から追加
457Temporary Work(Skilled)全ストリーム10月2日から追加
462Work and Holiday全ストリーム10月2日から追加
482Skills in Demand/Temporary Skill Shortage全ストリーム10月2日から追加
485Temporary Graduate(卒業生)全ストリーム従来から対象
600Visitor(観光など)全ストリーム従来から対象
601Electronic Travel Authority(ETA)全ストリーム従来から対象
602Medical Treatment全ストリーム従来から対象
651eVisitor全ストリーム従来から対象
771Transit全ストリーム従来から対象
988Maritime Crew全ストリーム従来から対象
995Diplomatic(Temporary)本人のみ。995の家族は国内申請可従来から対象

出典:LIN 26/102(F2026L01348)第6条の表[6]、内務省「Subclass 500 Student visa」[3]。「今回の変更」は10月1日までの旧告示LIN 26/068[13]との比較です。旧告示はLIN 26/102に置き換えられました。観光(600)・卒業生(485)等の国内申請制限は2024年7月1日から実施されています[12]。

日本国籍者のワーキングホリデーはsubclass 417で申請します[10]。10月2日から417・462が制限対象に加わったため、ワーホリ滞在中に国内で学生ビザを申請することはできなくなりました[6][13]。観光ビザ・ETA等からの国内申請制限は、従来に引き続き適用されています[12][13]。

また、学生ビザが切れてから28日以内であれば、有効なビザを持たなくても国内から申請できた規定は削除されました。例外は、学生ビザの取消しを行政審判所(ART)が覆したものの、元のビザの期限がすでに過ぎていた場合に限られます[5]。

学生ビザ保持者の国内申請の例外

学生ビザを本人(主申請者)として持っている人は、次の6つの例外のいずれかに当てはまる場合に限り、国内から次の学生ビザを申請できます[3]。家族として学生ビザを持っている人が、主申請者として国内で申請することはできません[2][3]。

学生ビザ保持者が国内申請できる6つの例外
例外内容注意点
1 修了までの延長元の主たる課程の終了日から最長12か月の追加期間が必要同じ教育機関で継続すること。コース変更は同じか上位のAQFレベルまで
2 DFAT・国防省の派遣外務貿易省(DFAT)または国防省がスポンサー—
3 博士課程Doctoral Degree(PhD)に申請研究修士(Master’s by Research)は対象外
4 小学校・中等教育初等・中等教育の課程に申請—
5 課程の修了後の進学主たる課程を修了し、より高いAQFレベルの課程へ進む。AQFレベルのない課程からAQFレベルのある課程へ進む場合等も含む高等教育を修了した人は、次も高等教育機関の高等教育課程であること
6 教育機関の破綻在籍校の債務不履行(provider default)で課程を続けられない—

出典:内務省「Subclass 500 Student visa」Eligibility[3]、ファクトシート[2]、例外を定める告示LIN 26/087[14]。例外で国内申請する場合、課程の組み合わせ(パッケージ)は初等・中等教育と教育機関の破綻の場合を除いて認められず、国内で申請できるのは次の1課程のみです[3]。

内務省は例外5の例として、英語コース(ELICOS)を修了して学士課程に進む場合は国内申請できる一方、ELICOS修了後に別のELICOSに進む場合や、高等教育機関で学士を修了した後にVET(職業教育)機関のGraduate Diplomaに進む場合は国内申請できないと説明しています[3]。AQFレベルのない課程からAQFレベルのある課程へ進む場合なども例外5に含まれますが、この部分の説明の末尾には「2026年10月2日より前に学生ビザを保持または申請していたこと」という条件が書かれています[3]。

例外に当てはまらないまま国内で申請すると、申請は無効と扱われます。内務省は、無効の判断は行政審判所(ART)での不服審査の対象にならず、ビザがすでに切れている場合は次のビザを申請できなくなるおそれがあると注意しています[3]。

家族帯同の新ルール

2026年10月2日以降、多くの学生ビザ申請者は家族(配偶者、18歳未満で未婚の扶養する子)を申請に含められません。2本目以降の学生ビザ申請にも適用されます[3]。家族を含められる場合でも、家族は本人と同時に、同じ場所(国内または国外)から申請する必要があります[2][4]。ビザ取得後に家族を追加する申請(subsequent entrant)は、例外なくできなくなりました[2][3]。

家族を申請に含められる例外
例外国外から申請する場合国内から申請する場合
博士課程(PhD)含められる含められる(家族が対象のビザまたは学生ビザを保持していること)
DFAT・国防省の派遣含められる含められる(同上)
外国政府の全額奨学金含められる12か月以内の延長、上位AQF課程への進学、教育機関の破綻のいずれかに当たる場合のみ
太平洋島しょ国12か国・ASEAN11か国の国籍含められる同上
すでに学生ビザに含まれている家族12か月以内の延長、教育機関の破綻の場合に、次の申請にも含められる上記に加え、上位AQF課程への進学の場合も含められる(2026年10月2日より前に学生ビザを保持・申請していたこと)

出典:内務省「Subclass 500 Student visa」Eligibility[3]、改正規則 subclause 1222(3)(da)[4]、説明書[5]、告示LIN 26/087[14]。オーストラリア国内で生まれた子の扱いには別の定めがあります[3][4]。

日本は家族帯同の国籍による例外(太平洋島しょ国・ASEAN)には含まれていません[3]。日本国籍の学生が家族を含めて申請できるのは、博士課程などの別の例外に当てはまる場合に限られます。

申請済み案件と学生保護者ビザの扱い

  • 申請済みの案件:2026年10月2日より前に提出された学生ビザ申請は、家族を含む申請も含めて、提出時のルールで審査されます[1][2]。改正規則も、2026年10月2日以降の申請に適用すると定めています[4]。
  • 現在のビザ:今回の変更は、すでに持っている学生ビザには影響しないと内務省は説明しています[2]。
  • 学生保護者ビザ(590):国内申請の制限は590にも適用され、上の表のビザで滞在中の人は国内から590を申請できません[2][5]。現在590を持っている人は、国内で次の590を申請できます[2]。

ワーホリ2年目・3年目の抽選制

バーク内務大臣は2026年9月17日のメディアリリースで、ワーホリ制度を改め「2年目と3年目に抽選制を導入する」としました[7]。同日のナショナル・プレスクラブでの演説では、2年目の取得に必要な地方での88日の就労、3年目に必要な6か月の就労という要件は変えず、要件を満たした人が抽選に参加する仕組みになると説明しています[8]。

ワーホリ2年目・3年目の抽選制:発表内容と未公表事項
項目発表内容2026年10月5日時点の状況
対象ワーホリの2年目・3年目1年目(初回)のビザを抽選とする内容は含まれていない[7][8]
2年目の上限4万5,000人(昨年の該当者は5万7,000人と説明)上限の対象期間(プログラム年度など)は未公表[8]
3年目の上限5,000人(昨年は3万1,000人と説明)同上[8]
就労要件2年目は地方で88日、3年目は6か月。変更なし現行の要件として継続[8]
開始日・登録方法・手数料言及なし内務省ワーホリ最新情報ページに掲載なし(2026年9月23日更新)[9]
法令—本記事の範囲では、抽選制を定める法令・告示は確認できていない

出典:内務大臣メディアリリース[7]、ナショナル・プレスクラブ演説記録[8]、内務省「Working Holiday Maker program – latest news」[9]。数値は演説での大臣の説明によるものです。

内務省のワーホリ最新情報ページで「抽選(ballot)」として案内されているのは、中国・インド・ベトナム国籍者の初回のWork and Holiday(462)ビザの抽選と、今後導入予定のインドネシア国籍者向けの抽選です[9]。これらは2年目・3年目の抽選制とは別の制度です。同じページでは、ワーホリ申請の需要が過去最高の水準にあるとして、多くの申請の処理期間を平準化し、平均処理期間は約3か月になる見込みとしています[9]。

日本からの留学への影響

海外留学協議会(JAOS)の調査では、加盟41社を通じた2025年の渡航先で、オーストラリアが3万2,727人と2年連続の1位でした。この数値は語学留学・ワーホリなどの個人留学と、学校主催などの海外教育旅行を合わせたものです[11]。

今回施行された学生ビザのルールのうち、日本からの留学で確認が必要になる主な場面は次のとおりです。

  • ワーホリや観光ビザ・ETAで滞在中に、現地で学生ビザを申請する予定がある場合:国内申請はできないため、国外から申請し、国外で許可を受ける必要があります[2][3]。
  • 語学学校(ELICOS)を修了した後に学生ビザを申請し直す予定がある場合:ELICOSのようにAQFレベルのない課程から、AQFレベルのある課程へ進む場合などには例外があります。課程の修了や現在のビザ等の条件を、内務省の案内で確認してください[3]。
  • 配偶者や子を連れて留学する予定がある場合:家族を申請に含められる例外に当てはまるかを、申請前に確認する必要があります[3]。
  • ワーホリ2年目・3年目を予定している場合:抽選制は発表段階で、開始時期や手続きの公表は確認できていません。内務省の最新情報ページの更新を確認する必要があります[9]。

個別の事情で例外に当たるかどうかは、内務省の「Subclass 500 Student visa」のページで確認できます[3]。本記事は公表資料の内容を整理したもので、個別の申請についての助言ではありません。

よくある質問

ワーホリ中にオーストラリア国内で学生ビザに切り替えられますか?

2026年10月2日以降はできません。ワーキングホリデー(417)とWork and Holiday(462)は国内から学生ビザを申請できないビザに含まれ、例外はありません。国外から申請し、許可を受けるときも国外にいる必要があります。

観光ビザやETAで入国して現地で学生ビザを申請できますか?

できません。Visitor(600)、ETA(601)、eVisitor(651)は、10月2日より前から国内申請が制限されており、引き続き対象です。今回初めて禁止になったわけではありません。

2026年10月1日までに申請した学生ビザはどうなりますか?

2026年10月2日より前に提出された申請は、家族を含む申請も含めて、提出時のルールで審査されます。

ワーホリ2年目・3年目の抽選はもう始まっていますか?

2026年10月5日時点で、開始日や登録方法の公表は確認できていません。2026年9月17日に内務大臣が導入方針を発表していますが、内務省の最新情報ページには具体的な手続きが掲載されていません。地方就労の要件(2年目88日、3年目6か月)は現行どおりです。

1年目のワーホリビザも抽選になりますか?

発表された抽選制の対象は2年目と3年目です。日本国籍者が申請する1年目のワーキングホリデー(417)を抽選にするという発表は確認されていません。

出典・確認日

  1. オーストラリア内務省「Changes to Student visa application rules (subclasses 500 & 590)」。確認日:2026年10月5日。
  2. オーストラリア内務省「Changes to Student visa application rules」ファクトシート(PDF)。確認日:2026年10月5日。
  3. オーストラリア内務省「Student visa (subclass 500)」(最終更新2026年10月2日)。確認日:2026年10月5日。
  4. 連邦法令登録簿「Migration Amendment (Student Visa Reform) Regulations 2026」(F2026L01347、2026年10月1日登録、10月2日施行)。確認日:2026年10月5日。
  5. 連邦法令登録簿「Explanatory Statement: Migration Amendment (Student Visa Reform) Regulations 2026」(PDF)。確認日:2026年10月5日。
  6. 連邦法令登録簿「Migration (Student Visa Applications to Be Made from outside Australia) Instrument 2026」(LIN 26/102、F2026L01348)。確認日:2026年10月5日。
  7. オーストラリア内務大臣 トニー・バーク「Migration reform to end rorts and bring in the skills Australia needs for a strong economy」(メディアリリース、2026年9月17日)。確認日:2026年10月5日。
  8. オーストラリア内務大臣 トニー・バーク「Speech – National Press Club」(演説記録、2026年9月17日)。確認日:2026年10月5日。
  9. オーストラリア内務省「Working Holiday Maker program – latest news」(最終更新2026年9月23日)。確認日:2026年10月5日。
  10. 在日オーストラリア大使館「よくあるお問い合わせ」(ワーキングホリデー・ビザ(サブクラス417)に申請する日本人向け)。確認日:2026年10月5日。
  11. 一般社団法人海外留学協議会(JAOS)「一般社団法人海外留学協議会(JAOS)による日本人留学生数調査 2025」(2026年5月25日)。確認日:2026年10月5日。
  12. オーストラリア内務省「Student visa and Temporary Graduate visa program report, December 2024」(2024年7月1日からの国内申請制限)。確認日:2026年10月5日。
  13. 連邦法令登録簿「Migration (Visas that Preclude a Person from Lodging a Student Visa Application in Australia) Instrument 2026」(LIN 26/068、F2026L01282、10月2日の改正前との比較)。確認日:2026年10月5日。
  14. 連邦法令登録簿「Migration (LIN 20/158: Class of Persons for Student (Temporary) (Class TU) Visa Applications) Amendment Instrument 2026」(LIN 26/087、F2026L01349、進学・家族等の例外)。確認日:2026年10月5日。

公開情報の表示は調査後に変わることがあります。本ページは記載した日時の観測・資料に基づきます。

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